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2021年12月22日

株式会社大和屋(新潟県糸魚川市)とフジイコーポレーション株式会社(新潟県燕市)が障害者雇用に関する優良企業「もにす認定企業」に

(写真は、フジイコーポレーション総務部の清水和夫氏(前方左)、新潟労働局の岩瀬信也局長(前方中央)、大和屋の永江善昭代表取締役(前方右))

厚生労働省新潟労務局は12月に、株式会社大和屋(新潟県糸魚川市)とフジイコーポレーション株式会社(新潟県燕市)を障害者雇用に関する優良な中小企業として「もにす認定企業」に認定し、22日には認定通知書の交付式を実施しました。県内の「もにす認定企業」は、10月に認定された株式会社Wastec ENERGY(新潟県上越市)を含め3社となりました。

「もにす認定制度」とは、障害者雇用の促進および雇用の安定に関する取り組みの実施状況などが優良な中小事業主を、厚生労働大臣が認定する制度。この認定制度により、認定企業が障害者雇用における身近なロールモデルとして認知されることで、地域における障害者雇用の取り組みの推進が期待されます。

今回認定された大和屋は、ホームクリーニングにおいては地域でトップの活動を誇る企業。2010年、地元の障害者就労支援B型事業所のクリーニング施設開設に協力したことをきっかけに、職場実習を経て2012年に正社員として3人を雇用しました。

同社の永江善昭代表取締役は「最初は既存の社員の反対もあったが、今では障害者雇用は12人に増え、全社員で協力体制ができている。また障害者雇用を通じて、会社の雰囲気も優しくなった」と話します。

また障害者雇用に関する心がけとして「それぞれが異なる障害を持っているので、適材適所というか、いろいろな仕事をしてもらい、自分に合った仕事を見つけてもらうようにしている」と強調していました。

同じく今回認定されたフジイコーポレーションは、農機具や除雪機などの製造販売企業。特に除雪機は世界19ヶ国に輸出され、フィンランドの「サンタクロース公認除雪機」としても知られます。

同社の藤井大介代表取締役は「障害者雇用は企業の社会的責任。働くことで、障害者は社会参加ができ、合わせて経済的に自立できる」として、自ら先進企業・施設への訪問や現場見学を重ね、また社員へ「障害ではなく個性。ともに働くことを当たり前に」と説いたといいます。

また障害を持つ社員を補助する支援員には月2回、臨床心理士によるカウンセリングを実施するなど、支援する人へのケアも大切であると、交付式に参加した同社総務部の清水和夫氏は解説しました。

障害者雇用は、障害者だけに関わる話ではなく、働きやすい環境の整備にも繋がっている点も注目です。

大和屋では障害者雇用が契機の1つとなって、職人的・暗黙的だった業務や作業を視覚化、あるいは情報を共有し「だれでも同じ仕事ができるように」なってきているといいます。今後は、社員の視点からの映像を録画し技術や知識の共有を図っていく、ナレッジ・マネジメントに近い取り組みも進めていくようです。

一方フジイコーポレーションは、2014年に「ダイバーシティ経営企業100選」を受賞しています。高齢者や外国人、女性社員の活躍が評価されたもので、同社には様々な人が働きやすい環境を志向する素地や意志ができていたことも、障害者雇用で高い実績が認められる一因になっているのではないでしょうか。

多様な視点を反映した経営や開発につながるだけでなく、後継者不足や人口減少の点からも、様々な特性をもつ人を雇える環境づくりは、今後企業にとって重要になっていくと考えられます。

 

記者: 有限会社にいがた経済新聞社

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